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生き活きケア
生き活きケア(84)介護老人保健施設アルカディア2014年4月11日14時48分

施設と福祉用具活用 福祉用具専門相談員とも連携

 福祉用具の活用について、作業療法士や理学療法士などセラピストの関与を高める考え方がある。ただ、人的にも、福祉用具事業者(福祉用具専門相談員)との情報交流体制についても、実際は追いつかない状況といえる。介護老人保健施設アルカディア(沖縄県浦添市、宮城敏夫施設長)では、理学療法士で在宅総合センター長の古謝早苗氏が中心となり、在宅復帰を念頭に置きながら、福祉用具専門相談員も意見を出しつつ、福祉用具活用を目指す姿がある。

施設でも福祉用具適合を

0312iki.jpg ユーザーにとって、福祉用具は使ってみないとわからない。施設利用者であっても、お試し期間を設けて使ってもらわないといけない――古謝早苗氏はこう切り出した。

 「一般論として、施設利用者は、施設の購入した福祉用具を使用している。施設側にしても、多様な利用者像を想定して選定しているかと言えば、残念ながらそうではない。職員が使い慣れたもの(知っているもの)や、予算内に収まるものなどが指標となっているようだ」という。

福祉用具事業者の施設レンタル

 こうした状況にあって、古謝氏の勤務する老健施設アルカディアでは、地元の福祉用具事業者であるサトウ(沖縄県宜野湾市、佐藤大介社長)などとともに、施設利用者にとって最適で、自立支援・在宅復帰に役立つ福祉用具選定を行うなど、先駆的な取り組みをしている。専門家である福祉用具事業者が関与することで、施設と在宅の垣根を越えて、最新の福祉用具や介護機器が利用できるようになった。

 実施にあたっては、介護保険制度では福祉用具貸与は在宅サービスとされるため、制度外の自社レンタルとして実施する。

在宅復帰・自立支援のために

 在宅と施設で利用できる福祉用具・介護機器の差があるために自宅でできたことが、施設に入るとできなくなったといった話もよく聞かれる。施設では介護体制が整っているために、かえって自立支援と逆行する介護が提供されていると考えられるため、在宅復帰を念頭に置きながら、できるだけ用具や機器を使用して、自立を目指すことは非常に有用といえる。

 「一口にセラピストと福祉用具事業者の連携といっても、セラピストに伺いを立てるような関係では、最適な用具選定とならないおそれがある。特に介護度が中度以上の人に対しては、汎用性のあるものに人を合わせるのではなく、用具をその人に合わせる必要性が高まる。また、自宅から施設、施設から自宅を繰り返す人であれば、住環境によって必要な用具の変更も必要となる。福祉用具専門相談員が専門性をもって、セラピストに対しても、必要とあれば最善と考えられるものを提案するくらいでなければならない」と連携のポイントを説明する。

利用者の自立支援のためのチームアプローチ

 福祉用具に欠かせないメンテナンスやモニタリングでも、この仕組みにおいては有効に作用する。老健施設を中心にデイケア、訪問リハビリ、訪問介護も提供する「アルカディア」では、車いすや福祉用具を使用して通所する人との接点も多く、通所サービス利用中に不具合があれば、福祉用具事業所と連携してメンテナンスやモニタリングができる。

 施設の介護職員を対象にした福祉用具研修会も開催しており、介護職にも福祉用具に対する知識が蓄積されるようになってきた。「介護職は自分たちの知っているもの、なじみのある用具や機器以外、あまり扱うことに前向きではないが、知識が蓄積される中で、最新の機器などの活用にも前向きになってくる」と古謝さん。

 在宅復帰した利用者が、引き続きデイケアを利用されることも多く、セラピストが入り込めない在宅生活までを一貫して見て、常に適合した用具を選定することにもつながっている。

 「セラピスト職や介護職、福祉用具専門相談員という多職種が連携できているのは、利用者の自立という目標に向かって、各職種が意見を出し合える環境が整えることも重要」と古謝氏は強調する。

 これを証明するのが、介護リフトの導入。リハ職とヘルパーと福祉用具事業者が協力して、多職種間でしっかり導入を図ることで家族も本人もリフトを安心して利用でき、結果として、最適な介護環境が実現できることも多い。

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利用者に合った用具活用がすすむ 

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