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生き活きケア
生き活きケア(71) 医療法人「幸晴会」2013年3月 6日11時02分

 大阪府八尾市は同市初の「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」事業者として医療法人幸晴会を指定。昨年12月1日よりサービスを開始した。大阪府内でも同サービス実施は少なく「堺市2事業所、羽曳野市1事業所に次ぐ4事業所目」(大阪府高齢介護室)。訪問介護と訪問看護が同一事業者である「一体型」事業所で、ICT技術を駆使した業務システムも積極活用している。同法人は、先駆けて2011年11月に「夜間対応型訪問介護」を先行実施するなど、地域密着型のサービス提供を模索してきた。「我々の求めてきたサービスに、今回の制度改正が合わせてくれたようだ」と同法人理事(法人本部部長)の福森チエミ氏は話す。

地域のニーズに応えて

 大阪府八尾市は府東部に位置する面積47・1平方キロメートル、人口27万人あまりの特例市。医療法人幸晴会(大阪府八尾市、矢原靖之理事長)は、内科・皮膚科・リハビリテーション科の中谷クリニックを中心に、ケアプランセンター、デイサービス、小規模多機能型居宅介護、グループホーム、訪問介護、夜間対応訪問介護、訪問看護、訪問リハビリ、介護タクシー、住宅型有料老人ホームを市内各所に展開する。

 「地域の求めるニーズへの対応をしてきただけ」と法人本部部長の福森氏は控えめ。定期巡回・随時対応サービスを始めた背景には、患者のため、在宅で24時間対応の訪問介護が必要という思いがあるという。

24時間サービスの重要性の認識

 まず、11年11月に「夜間対応型訪問介護」を始め、このほど「定期巡回・随時対応型サービス」を始めた。定期巡回・随時対応サービス開始後の現在も、サービス内容が重複する夜間対応型訪問介護を続けている。「利用者のことを考えてのこと。利用の少ない人には、料金の掛からない夜間対応型訪問介護を選択できるようにしたかった」と福森氏は説明する。

市内中心部に人材・体制を集約

 この間、介護と看護人材をどのように有効に、かつ効率的に配置し、業務に従事してもらうかの課題があった。

 そこで同法人では、市内各地に分散していた事業所配置を見直し、市内中央部に近い中谷クリニックに多くの人員・機能を集約した。「市内一円に概ね30分程度で到着できるようになった。12年度診療報酬改定で厳しくなった外来リハを閉め、代わりにケアプランセンターを統合した。事務所も壁をなくしたことで、スタッフ間の交流・意思疎通がしやすくなった」と法人本部次長の末永善隆氏は、その効果を説明する。

 スタッフの勤務体制も、人員を集約したことで「9:00~18:00」「17:30~9:30」2交代制とすることで、特に増員することなくシフトが組めるようになった。

 現在の夜間訪問介護の利用者は26人。ターミナルケアでの利用者も多いため、年間登録人数は55人となっている。定期巡回・随時対応サービスには多くのケアマネジャーから問合せもあり、また夜間訪問介護利用者の利用変更も見込まれるため、今後ますます利用が見込める。

事業所の距離ギャップを埋めるICT

 同法人グループのスタッフは270人。提供サービスも多岐にわたり、地域に分散して展開いることから、ICTの重要性の認識も高い。「当初よりシステムとして診療所で"ホープ"(富士通製)を導入して以来、使い勝手と信頼性で、介護事業でも同社の"ケアジョイン""ウィンケア"を導入している」とし、緊急通報や随時システムも同社製品とヘルプコールシステム(富士通テレコムネットワークス製)で統一したという。 

 合わせてVPN接続で、本部(中谷クリニック)に設置されたサーバーと市内に点在する事業所と接続することで、本部で法人全体を管理することができるようになった。

 地域での介護・医療のサービス提供体制を高める「地域包括ケアシステム」の実現においては、ICT技術の活用も重要になるようだ。

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  • 法人本部部長の福森チエミ氏


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  • 法人本部次長の末永善隆氏


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  • 手前が定期巡回・随時対応サービスのフロア

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