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シニア住まい塾《70》 ケアハウス富士の里2013年4月10日17時19分

歩行車活用で自立型ケアハウスでの居住期間が伸びる

 目の前に富士山が見渡せる自立型のケアハウスに行って来ました。

 居室が南向きに建てられているので、部屋の窓から山が見えるというわけではありませんが、廊下から、あるいは外に出ると大きな富士山が裾野近くまで見えます。

 静岡県富士市にある「ケアハウス富士の里」の運営法人、社会福祉法人博美会の母体は、すぐ近くのいきいきリハビリテーション病院と田中クリニックを運営している医療法人社団紫苑会です。ハウスの周りは商店や住宅街のある庶民的な町で、富士山がどっしりと見守っているという雰囲気があり、生活するには便利な場所でした。

 このハウスの特徴は、同じ敷地内に小規模多機能型施設と認知症対応型グループホームがあること。富士の里の定員50人のうち、開設当初からの入居者は15年を経て、約半数の人が介護保険を利用するようになりました。小規模多機能や訪問介護を使って生活している人も増えつつあります。

 エントランスにいるとひっきりなしに入居者が行き交っています。よく見ると、荷物を載せる台が付いている歩行車を使う人が多いようです。当日は移動図書館の日で、皆さん歩行車の台に借りた本を載せて移動図書車まで行き、しばらくすると新しく借りた本を載せて居室に戻っていきます。

 この歩行車は、食堂でカウンターからおかずや御飯の載ったお盆を食卓までに運ぶのに、最もよく使われているそうです。歩行車は介護保険のレンタルで利用できるとのこと。自立型ケアハウスでは食事の配下膳ができなくなると退去になる所が多いのですが、この歩行車を使うことで、ここでの生活の継続が可能になった人は多いということでした。

 建物はマンション風でどっしりとした4階建てで、1階には食堂、厨房、施設長室、事務室などがあります。2階から4階までが居室で、1人部屋(23.56㎡)が44室、2人部屋(34.07㎡)が各階に1室ずつあります。廊下に立つと少し緩やかなカーブになっていますが、あえて死角を作ることで、いつも見られているという思いをせずにすみます。

 居室の特徴は、まず洗面所とトイレのあるスペースが広いことで、ここに家具を置いている人もいます。また洗濯機置場が設置されていたり、収納も広いです。居室には畳部分が4.5畳とフローリング部分があり、このフローリングのスペースは、ベッドを置くのに適しています。バルコニー側にもフローリングが少しあります。

 ナースコールは居室とトイレにあります。2人部屋はダイニングキッチンと寝室に仕切られ、寝室は6畳の和室とフローリング部分(ベッドを2つ並べられる広さ)がある部屋となっています。諸設備は1人用と同じです。お風呂は男女別の大浴場が日曜日以外毎日入れるほか、フロアごとに個浴もあります。

 入居の際に保証人は2名必要ですが、肉親でなくてもかまいません。実際に、教会の牧師さんと教会仲間が保証人を務めた例があります。また、保証人は遠方でも可能ですが、1人は急な場合に駆けつけられることが条件です。

 無料の送迎バスが、田中クリニックやリハビリ病院、眼科、歯科に1日に数回行き来しています。食事は厨房で自前で調理され、手作りの食事を出しているのも特徴です。年に3回程度、2~3時間かけてのイベントがあり、バイキング料理や抽選会を行って楽しむそうです。また、月に1度のセレクト料理やお弁当の日も楽しみの一つ。サークルは民謡や絵手紙、書道、手芸、コーラスがあり、エントランスには皆さんの作品が飾ってありました。

 ほかにも大きな特徴があります。在宅酸素でボンベのリッター数が多い人も生活していたり、病院に入院している入居者には、食事ごとにハウスの職員が食事介助に通って富士の里に戻れるよう支援したりしています。一人の入居者が内科やリハビリ、眼科など複数の医療機関に通っているので、送迎バスの管理(一部有料の送迎も)や薬の管理をして、できるだけここでの生活を長くできるような仕組みを作っています。なお、ここでの生活が難しくなった場合は、生活相談員さんが必ず次の施設を見つけてくれます。

「ケアハウス富士の里」施設概要

静岡県富士市天間1626、☎0545・72・5555
▽入居一時金120万円(20年均等償却)
▽管理費(家賃相当)1万4,658円
▽生活費(食費相当)4万4,810円
▽サービス提供費(事務費、年収に応じて異なる)1万~6万8,800円まで
▽他に冷房、暖房費6~9月、11~3月まで2,070円
▽居室の水光熱費は自己負担

  • DSC_1265.JPG
  • ケアハウス富士の里


  • 歩行車.jpg
  • 「ケアハウス富士の里」で
    使われている歩行車

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