ケアマネジャーはじめ介護・医療に携わる皆さまへ様々な最新
情報を深く分かりやすくお伝えする「シルバー産業新聞」です。

Care-new.jp

大中小 テキストサイズ変更RSS

シルバー産業新聞

その他コラム
シニア住まい塾《73》 全国ケアハウス巡り2013年6月22日15時47分

 「シニア住まい塾」は、住まいや介護の問題をかかえている年金生活者が相談に来られる窓口です。相談に見える方の年金額は、国民年金の方が満額で6万6000円、遺族年金の方が13~17万円程度、ご夫婦揃って夫が厚生年金、奥様が国民年金の方は合わせて約23万円から27万円ほどです。

 その方たちが「終いの住処」探しや、在宅で最期まで暮らすには、などという相談に来られます。自分の住まい探し以前に、荷物を背負っている(背負わざるを得ない)方もいて、「生き切る」ことの大変さを感じています。

 神奈川県では、小規模多機能施設で看取りまでする所も増えつつあり、在宅支援診療所の助けも得て、「自宅で最期まで」も範疇に入ってきています。日中独居であっても、老々介護であっても、誰かが家に居る場合は、小規模多機能で最期まで対応することが可能になってきているのは嬉しい限りです。しかし独居者が自宅で最期を迎えるのはまだ難しい現状だと感じます。

 年金生活者に一番お勧めできるのは、特定施設(介護型)ケアハウスです。私はこのほど、全国の介護型のケアハウスの本を出そうと、全国を飛び回っています。

 ケアハウスは、都道府県の認可によって建てられる福祉施設(政令指令都市は、市の判断)で、県によって建設数がずいぶん違いました。一番多いのが、北海道の44カ所、次が兵庫県の26カ所(2012年度末の数)です。0件の所は滋賀県と山梨県。ちなみに山梨県は、以前は特定施設が1カ所あったそうですが、施設側の要望で取り消したということです。

 他に、職員の人員配置を手厚くして「手厚い介護料」を徴収しているのは、兵庫県が一番多かったです。兵庫県は、パンフレットで見る限り、高級感のある建物が多くありました。各ケアハウスで、建物や食事、看取り、医療体制、保証人などに色々な工夫が見られて面白いと思いましたが、当欄でこれから順次お伝えしていきます。

 ケアハウスの建物は本当に様々です。一目見て「高級ホテル?」と思うところもあれば、団地が古びたような所もありました。高級なハウスは、エントランスが広く、天井も高くなっています。玄関を入ったところから絨毯が敷き詰められ、インテリアもすばらしいです。

 食堂や廊下の照明、採光の工夫、ドレープのかかったカーテン、談話室のゆったり加減などもうっとりするほど。広くて明るいところは、概して清潔でした。これは築年数にあまり関係なく、開設後15年を経ているところでも大変清潔でした。掃除は業者に頼んだり、掃除職員として1~2人雇用して、毎日掃除をするなどですが、窓ガラスもぴかぴかでした。

 居室も広めで、収納部分がたっぷりあります。中には2畳の納戸付きというところもあって、入居者は「使い勝手がとてもよい」と喜んでいました。ケアハウスはワンルームの所が多いのですが(全国平均で23㎡)、もう少し広くして、ダイニングの部分と寝室に間仕切りしてあるところもあります。ケアハウスの設備として、ミニキッチンがついていますが、どこもキッチンはそのままです。ところが、そのミニキッチンにロールカーテンをつけて、使わない時にはそのカーテンを下げておくので、居室内がすっきりするというケアハウスがありました。

 ごく少数ですが、全室にお風呂の付いている所もあり、特に夫婦部屋には浴室付きという所が多かったです。個室にお風呂までとはいかなくても、シャワー室のある所も数カ所ありました。このお風呂の利用時間は、施設によって様々でした。夏は午前中も入れるところがあり「入浴してから出かけます」などと喜ばれていました。また、夜9時まで入れるところは、外出して帰って来てからも入浴できると嬉しそうでした。

 ある施設長さんは、「建物は豪華であれば良いというわけではないけれど、入居者の息子や孫に『おばあちゃんの住まい、ステキでしょう!』と言えるのは大事だと思います」と話します。

 実際にいくつもケアハウスを見て決めた人は、エントランスの絨毯をみて、入居を決めたとか。「今まで見たケアハウスは、暗い感じがして気持ちが惨めになってしまったけれど、ここは、高級ホテルのようで気持ちが伸びやかになる」と言います。「年齢を重ねるにつれて、外出もやっかいになり、館内だけの暮らしになりがちです。ですから、館内で明るく過ごしてほしい、とお金と知恵を絞ったんですよ」とある理事長は話してくれました。(つづく)

  • 静岡県の「カリタスみわ」。眺めのよいスペース.JPG
  • 静岡県の「カリタスみわ」。眺めのよいスペース
  • 香川県の「ケアハウス屋島」。広いエントランスに絨毯が敷き詰められる.JPG
  • 香川県の「ケアハウス屋島」。広いエントランスに絨毯が敷き詰められる
  • 「ケアハウス屋島」からの瀬戸内海の眺望.JPG
  • 「ケアハウス屋島」からの瀬戸内海の眺望

「その他コラム」カテゴリーの最新記事

シルバー産業新聞購読のご案内

発展する「シニアマーケット」の動向など、確かな業界情報はシルバー産業新聞から。

1年間(12回)
7,700円(送料・税込)
2年間(24回)
14,214円(送料・税込)
3年間(36回)
19,545円(送料・税込)

購読、書籍のお申込みはコチラ

  • 【お知らせ】電子版「シルバー産業新聞」
  • シルバー産業新聞申し込み
  • ハンドブック申し込み
  • SSL グローバルサインのサイトシール