ケアマネジャーはじめ介護・医療に携わる皆さまへ様々な最新
情報を深く分かりやすくお伝えする「シルバー産業新聞」です。

Care-new.jp

大中小 テキストサイズ変更RSS

シルバー産業新聞

その他コラム
2012年改定に向けての助走 第34回(1)2012年2月 8日09時00分

在宅1%アップも、訪問介護・通所介護は厳しい予想 

 昨年12月5日の介護給付費分科会で、介護保険制度と報酬改定に関する考え方が示され、具体的な報酬単価も含めた案が1月20日前後に発表される見込みとなった。65歳以上の介護保険料は自然増で一人500円、09年度の緊急基盤整備で50円、さらに処遇改善交付金の財源が税から介護保険へ移り100円アップすることなどにより、5千円を超えるところが出ている。そのアップに見合うだけの介護保険のサービス増や、使いやすさの向上は疑問である。

 また介護報酬は1.2%アップとはいえ、実際は地域区分の見直しや、処遇改善加算として交付金を介護保険料へ付け変えたのであり、12年間赤字の続く居宅介護支援サービス費の是正に結びつくとは考えにくい。実質、在宅1%、施設0.2%のアップは軽度要介護者の単価を減額し、リハビリ等に重点化するなど重度者への評価を重視する方向になり、事業所にとっては喜べない状況である。

1.訪問介護は使いやすくなるか

 訪問介護は生活援助の時間区分が60分から45分に変更される以外、利用者に関係する変化はない。なぜなら、20分未満の身体介護は、定期巡回・随時対応型訪問介護看護に手を挙げる事業所以外は、実質的にサービス提供は難しい。

 06年改正までは、生活援助がサービスの上位を占めていたが、それ以降は身体介護の利用が多い。介護保険の在宅の利用者は要支援から要介護2までの、軽度者が71%を占めている。それらの人々は排泄や入浴に支障が出るより、買い物や通院など自宅から一人で出ることが困難になったり、台所に立って調理したり掃除機をかけるなどの生活基盤の環境整備が、自力では難しくなる場合が多い。そのことが脱水症状や感染症に結びつき状態悪化につながる。認知症の独居者では時に必要な援助である。時間がカットされた分の対応は、在宅困難にむすびつく可能性が高いのである。定期巡回・随時対応型に移行すればサービスが提供できると誘導するのであろうか。

(2)につづく

コラムニスト : 立教大学 コミュニティ福祉学部 教授 服部万里子 

 <シルバー産業新聞 2012年1月10日号>

「その他コラム」カテゴリーの最新記事

シルバー産業新聞購読のご案内

発展する「シニアマーケット」の動向など、確かな業界情報はシルバー産業新聞から。

1年間(12回)
7,700円(送料・税込)
2年間(24回)
14,214円(送料・税込)
3年間(36回)
19,545円(送料・税込)

購読、書籍のお申込みはコチラ

  • 【お知らせ】電子版「シルバー産業新聞」
  • シルバー産業新聞申し込み
  • ハンドブック申し込み
  • SSL グローバルサインのサイトシール