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2012年改定に向けての助走 第33回2011年12月26日18時00分

サ高住と複合型サービスの課題

1.サービス付き住宅の申請受け付け開始

 高齢者住宅が法改正により「サービス付き高齢者向け住宅」に一本化され、介護保険事業計画においても市町村が設立を推進し、そこに定期巡回・随時対応型訪問介護看護や複合型サービス等を併設する方向である。複合型サービスは、小規模多機能型居宅介護に訪問看護を併設したものが制度化される方向である。

 サービス付き住宅はリズムセンサーや緊急通報等の安否確認と相談機能が付いているものをいう。生活援助や介護サービスはない。居室は25㎡が基本の広さであるが、食堂や風呂は共有でも構わない。最低18㎡の広さである。段差解消と手すり、廊下幅が確保できるのがバリアフリーの条件である。

 単なる住宅だが、食事や生活支援サービスを自費提供するのは自由である。介護が必要な人を入所させ、介護サービスを併設することで、施設に代わる暮らし方の一つとして、効果的にサービス提供することが目指されている。

 今年10月20日から事業所の申請受け付けが始まった。06年度から始まった高齢者専用賃貸住宅は12年3月末まで移行期間が設けられている。サービス付き住宅の届け出をしない高専賃は、「有料老人ホーム」等としての届け出を出すことが義務付けられることになった。

2.定期巡回・随時対応型訪問介護看護

 このサービスは、現行の訪問介護では20分以上で算定可、一日複数回の訪問は2時間空ける規定や、家族がいれば生活援助を認めないなどの規制に関わらず、必要な介護を必要な時間と回数で行い、夜間も対応し、24時間のコールセンターが何時でも電話対応をしてくれるサービスである。

 さらに看護師がアセスメントとモニタリングを行い、看護サービスも医師の指示があれば必要な内容と回数を受けられ、単価は要介護度別の月の包括単価である。介護・看護サービスの利用者の場合は、介護の包括単価+看護介護の包括単価である。

 問題は人員配置と報酬とケアマネジメントである。少しのサービス利用で月の包括単価では、事業はもうかるが利用者は損する。必要なサービスが増えれば事業所の利益が減る、または赤字になる。自費サービスを導入し、トータルで利益を上げようとするのは当然である。

3.定時巡回・随時対応型の看護人員基準は2・5人

 定期巡回・随時対応型訪問介護看護での介護職員は、24時間随時対応用に常勤換算4.2名、定時の訪問介護は必要数と基準はない。看護職員が常勤換算で2.5人が位置付けられた。モデル事業の1.5倍である。モデル事業の22.8人の介護職に2.5人の看護、オペレータを考えると一定規模の事業所でないと事業化できないであろう。

 そして利用者確保と効率的なサービス提供が追求される。その場合にケアマネジャーを誰が担当するかが、利用者にとっても事業所にとっても影響が大きい。介護度別限度額の中に、このサービスの限度額がある。デイサービスやショートステイを含めた包括単価にしたのは、事業所の報酬を高くするためであろうが、ケマネジメントが複雑になる。デイサービスを利用すると日割計算で減額されるか、利用する通所サービスは時間や内容により報酬が異なる。限度額管理が複雑になる。ケマネジメントが利用者主体を貫けるかが問われている。

 

コラムニスト : 立教大学 コミュニティ福祉学部 教授 服部万里子

<シルバー産業新聞 2011年12月10日号>

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