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我々の主張
2012年度改定に向けて「日本介護福祉士会 会長 石橋真二氏」2011年11月25日19時30分

「スキルに応じた評価を主張していく」 

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日本介護福祉士会 
会長 石橋 真二 氏

 

 

  

――介護保険法の改正で口腔内の痰の吸引などの医行為が介護職も可能になった。

 石橋 それが国民のニーズならば介護福祉士は応えていかなければならない。従来の「違法性の阻却」に比べると法的に明確になったことは前進だ。今回定められた内容の医行為は本来は介護福祉士に限定すべきだろうが、施設の介護職員に占める介護福祉士の割合は約40%。限定するとできる人間の負担が重くなりすぎる等の課題があり、現状では仕方がないだろう。

 当初は比較的多い口腔内の痰の吸引からはじまり、気管カニューレなど少しずつ施設現場での医行為は広がると見ている。ただ家族が行える薬の管理や座薬の挿入など医行為の幅を広げるという意見には慎重に対応すべきだ。介護福祉士はあくまでも介護・生活支援の専門職であり、医療職である看護師との役割は明確にしておく必要がある

 ――実務ルートの介護福祉士国家試験受験資格に必要な研修が600時間から450時間に削減され、
    実施も3年間延長となった。

 石橋 時間削減に我々は反対だったが、関係者の要望に押し切られた格好となった。600時間は養成校ルートに必要な1800時間をベースに、十分な検討を重ね、実務者に必要な知識として決められたもの。一体600時間の根拠は何だったのだろうか。

 しかも医行為に必要な研修50時間も450時間に含むという方向性だ。50時間はオンするというのが当然だろう。受験対策のみに追われ、介護福祉士に求められる広範な知識や深い専門性の習得、教育的な視点での学びなどがおろそかになり、介護福祉士全体の質の向上につながらない可能性もあり、懸念されるところである。

――報酬改定では何を求めていくのか。

 石橋 何よりの課題は前回同様介護職員の処遇改善とキャリアパスの仕組みの導入。介護人材確保の困難さの最大の原因が賃金の低さにあることは誰もが分かっていることだ。1人1万5000円の処遇改善交付金は、交付金、本体報酬への包含いずれの手法にせよ継続しなければならない。前回の3%アップや交付金が現場の職員に十分に反映されていないとの声もある。処遇改善交付金がどれだけ賃金等の処遇改善に反映されたかを本会としてアンケートをしており、8月中には結果が出る予定であり、その数字を根拠に給付費分科会で報酬等において評価するよう訴えたい。

 介護福祉士に関しては従来通りより手厚く介護福祉士を配置している施設への加算は当然要求していく。また介護福祉士会等が行っている「ファーストステップ研修」の修了者等、一定の研修修了者に対する加算も前回に引き続き求めていきたい。さらに、医行為ができる施設などへの加算や、医行為を行う介護人材に対する直接的な評価・報酬についての検討は必要である。

 厚労省は今年1月に「今後の介護人材養成のあり方に関する検討会」で「認定介護福祉士」の仕組みを導入するとした。介護福祉士のキャリアパスの観点から高く評価されるものだ。平成24年度から試行事業が開始され、25年度から本格的にスタートできるように取り組んでいきたい。認定介護福祉士が報酬上でどう評価されるかは、単にキャリアアップの道を開くだけではなく、介護福祉士という資格そのものの魅力、意義を世間に訴えることになる。その意味でも今回の報酬改訂と併せて次回(27年度)の介護報酬改定は正念場といえよう。

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