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我々の主張
2012年度改定に向けて「日本理学療法士協会 会長 半田一登氏」2012年2月23日23時00分

「ケアマネジャーは急性期からの関与も視野に

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日本理学療法士協会
会長 半田 一登 氏

 

 

 

 ――リハビリ部分に関する報酬改定案をどう評価しているか。

半田 給付費分科会で多くの委員からリハに関する発言があった。それだけに期待も大きく、訪問リハなどはもっと高く評価されると思っていた。しかし結果は期待はずれというのが率直な感想だ。それどころか訪問看護ステーションが行うリハ(訪看7)は大きな打撃を受けるだろう。

 従来の「30分未満」「30分以上60分未満」が、「20分以上」「40分以上」「60分以上」に3区分にされたため、例えば50分の場合、「30分以上60分未満」から「40分以上」にランクが落ちる。訪看7は回数をいかに多くするかがポイントでわずかな報酬ダウンでも、それが積み重なると大きな減収となる。

 何人かの専門家の試算によると改定による影響は3割の収入減。訪看のリハ職の年収は最高で400万円までという計算となり、病院のリハ職との差も大きい。これでは訪看でのリハ人材が不足しかねない。

 これまでOT、ST、PTの3団体は訪看とは別に共同利用型の「共同訪問リハビリステーション」を主張してきた。人員基準も決め、診療所の医師の指示のもと、利用しやすいリハビリの拠点をつくろうというものだ。今回の改定では残念ながら実現しなかったが、今後も引き続き要求していく。

――急性期を終えても回復期リハを担う施設が少ないのも問題だ。

半田 私はその不足部分を老健にもっと担っていただければと思う。もちろん回復期リハに熱心な老健もあるが、今のリハの人員基準では回復期を担うには経営的に厳しすぎる。今回の改定でも老健の回復期リハに対するインセンティブはあまり感じられないし、訪看7の改定もあわせて考えると、介護保険におけるリハビリ制度をむしろ医療に担わせようとしている印象を抱かざるをえない。

 そもそもリハは急性期、回復期、維持期に分断されるものだろうか。しかも回復期までは医療保険で、維持期からは介護保険。これでは利用者も理解しづらい制度だ。患者さんの状態像により必要なリハビリ期間が違うし、分断されることで情報がうまく伝達されていないと感じている。

さらに急性期リハは診療科目別に分かれており、急性期の医療スタッフは介護保険による維持期リハの知識が非常に乏しいという調査結果もある。よほどしっかりとした医療と介護の連携システムを構築しないと、利用者の生活を豊かにするリハは提供できないだろう。

――ケアマネジャーのリハに対する認識不足も指摘もある。

半田 急性期から回復期を経ずに、いきなり維持期リハに移行する急性期の患者さんは50%に達する。その患者さんたちはすぐに介護保険が必要となるわけで、回復期リハとの連携に加え、50%という現実からすると急性期との連携も重要だではないだろうか。そのためにはインセンティブも必要となるだろう。

 もちろん急性期病院の敷居は非常に高い。ただリハの空白時間をなくすためにはケアマネジャーの早期介入が強く求められているのだ。病院スタッフとの情報交換には医療的な知識も必要であり、早期介入の重要性を病院サイドに理解してもらう努力も必要だ。ただそのことによりケアマネジャーさんのスキルも間違いなく高まると思う。

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