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我々の主張
2012年度改定に向けて「日本義肢装具士協会 理事 川村慶氏」2012年3月27日11時02分

「在宅分野での活躍目指す

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日本義肢装具士協会
理事 川村 慶 氏

 

 

――介護保険の接点は。

川村 義肢装具士が、ケアマネジャー試験を受けることができる法定資格になっている。ただ、実際にケアマネジャー資格をもつ人材は極めて少なく、前回、第14回では合格者2万2000人中2人と言う状況。累積でも56万3000人中107人だ。

――義肢装具士が介護現場に出ない要因は。

川村 医療機関の仕事で手いっぱいということが大きいいだろう。訪問してまで在宅に出かけても、制度上の給付もない。手間や負担が多いことから進んで在宅を訪問しようとしないし、そこに活躍の場を求めなくても経営的にやって行けることがある。ただ、私個人としては、在宅に義肢装具士が出向くことで、必要とされている人に最適な義肢装具がされ、劇的にADLが向上し、QOLまで向上した場面を何度も目にしてきた。介護保険制度でいう自立支援の考えにもかなう。こうした取り組みが認知される中で、義肢装具士の社会的な地位向上につながると考えている。協会を挙げての行動となるように、働き掛けていきたい。

――在宅に義肢装具士が出向くために必要な体制は。

川村 ケアマネジャーや福祉・介護職など関係職との連携体制が必要だ。現状は医療機関との関係の中で仕事をしており、OT、PTとの関係づくりに傾倒しているように思う。こうした軸となる部分を大切にしながらも、将来を見据えて我々の仕事をよく理解してもらい、在宅での仕事ができやすい環境づくりを進める必要があるだろう。対外的に情報を流し、各専門職・関係者団体と連携が取りやすくするための渉外部門を強化する必要があると思っている。                                

――将来的には在宅分野でのニーズが高まるということか。

川村 そう思うし、そうでなければならない。現在3900人の義肢装具士が、義肢装具企業700社を中心に就業している。今後は大学や養成学校から、毎年200人ずつ卒業生が送り出される。自ずと在宅にも注目が集まるようになるだろう。

――在宅での義肢装具の課題は。

川村 在宅訪問でよく遭遇するのが、病院で義肢装具を合わせて在宅復帰した人が、長年に渡ってそのままの装具を使い続けている状況。使用をやめていることもある。義肢装具士は職人気質の医療職で、在宅復帰にあたってきっちりと「使えるもの」を適合している。ただ、それが在宅環境でも使いやすく「使っている」ものになっているのか時々に訪問し、常に最適のものを使い続けられるようにすることも大切だと考える。

――人材育成が進んでいるようだが。

川村 全国に3大学、養成所6校があり、毎年200人ずつ養成される世に送り出されることになる。ただ、せっかく義肢装具士となっても福祉用具企業の営業職に就職が不足することがないように、医療機関以外にも職場を広げることが必要になりつつある。新潟医療福祉大学では、カリキュラムも病院と在宅の連携など幅広いものを扱う様になっており、在宅との橋渡しとなる人材育成ができるのではないかと期待している。

――制度に期待することは。

川村 在宅重視の中で、訪問リハビリが重視されるようになると理解しているが、必要な人には最適な装具が給付されてこそ、リハビリ効果も発揮できると考える。ただ、現状では交通費や経費に対する給付はなく、訪問するハードルが高い。将来的に何らかの制度での評価を期待したい。 

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