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我々の主張
2012年度改定に向けて「特定協 代表理事 市原俊男氏」2011年12月14日09時53分

 「実態とかけはなれた人件費の見直しを」 

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全国特定施設事業者協議会
代表理事 市原 俊男 氏

 

 

 

――前回の報酬改定では、特定施設入居者生活介護の本体報酬が引き上げられた。

 市原 勿論、団体として行政折衝を行ってきたが、特定施設の重要性を評価して頂いた結果と受け止めている。

 一方で、特定施設の地域区分単価は逆に引き下げられた。これは地域区分単価設定における人件費率がそれまでの60%から45%に分類されたことによるもの。家賃などを含んだ施設事業全体の収入を分母に算出し、振り分けたようだが、介護収入に絞ってみれば直接人件費比率は平均69.7%であり、現分類は実態とかけ離れている。特に都市部で介護従事者が不足している現状からも地域区分単価の引き上げを主張する。

前回改定の大きな目的のひとつには介護職員の処遇改善があり、直接介護職員の給与に反映できる処遇改善交付金は効果的だった。08年に32.5%だった離職率が昨年26.4%まで改善している。引き続き外付けでの交付、もしくは相当の介護報酬増額を要望していく。

――その他、次期改定での要望は。

 市原 今回は診療報酬との同時改定でもあり、入居者の医療ニーズや看取りへの対応を踏まえた評価を頂きたい。特定施設入居の3割は医療機関から。しかし24時間看護職員を配置している特定施設は13.2%に止まる。看護体制の充実を図るため、特に夜勤の看護職員配置をする場合の増額をお願いしているところだ。

 そのような体制整備が困難である施設においては、重度入居者に対し、特定施設入居者生活介護の介護報酬を超えて在宅の区分支給限度額まで訪問看護が利用できるようにしてほしい。

 また特定施設では退去理由の5割が死亡による契約終了であり、そのうちの3分の1は居室で亡くなっている。看取りを行っている施設に対して加算による評価はあって然るべき。

――改正高齢者住まい法では、地域包括ケアの鍵ともいわれる「サービス付き高齢者向け住宅」が新設される。

 市原 国が示すモデルのように、サービス付き高齢者向け住宅の入居者へ定期巡回、随時対応のサービス提供がされるならば、特定施設と競合することになる。しかし意欲的な事業者が存在する地域で、スポット的には可能かもしれないが、全国津々浦々でということはかなり難しいのではないか。

――サービス付き高齢者向け住宅と特定施設の区別は。

 市原 まずビジネスモデルが違う。サービス付き高齢者向け住宅はあくまで住まい。サービスに関しては自由選択だ。有料老人ホームでは入居一時金を貰い、生涯のケアをパッケージとして提供するのがスタンダード。

 また一時金を徴収する以上、有料老人ホームは償却途中で事業を投げ出す訳にはいかないが、その点でサービス付き高齢者向け住宅は、参入しやすく退出しやすいといえる。入居者が集まらずやめてしまう事業者もいるだろうが、行政はそこに詰め寄ることができない。

 持ち家率8割ともいわれる高齢者の住み替えへのニーズは安心して生活できる介護サービス。最低限の生活支援サービスだけを提供する高齢者向け住宅に需要は少なく、求められるのは診療所や新設の定期巡回・随時対応型訪問介護看護などフルパッケージで併設事業所を構えたものになるのではないか。

 しかし、同じ施設の中でさえ他職種の連携や情報共有が課題とされている中で、それぞれの事業所が連携して一体的なサービスを提供するには課題も多いだろう。

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