ケアマネジャーはじめ介護・医療に携わる皆さまへ様々な最新
情報を深く分かりやすくお伝えする「シルバー産業新聞」です。

Care-new.jp

大中小 テキストサイズ変更RSS

シルバー産業新聞

遠望
遠望 連載147 (2)2012年7月23日11時01分

 第3は、委員会の前準備である。県庁の担当者である樋口奈津子さんと、フランの竹川さんが、熱心に企業を訪ねた。その数は約20回。結果を持ち帰って筆者と打合せ。これが11回。

 委員会の前に企業と意思疎通できており、筆者も個々の企業の感触を踏まえて運営できた。その結果、委員会の場を、真に建設的な企画の場にできた。

 第4は、県庁と業界の信頼関係。94年に薬事法が変わり、交通の便もあって当県には、大阪などから薬事関連企業の製造拠点がふえた(95~02年の間に15社)。

 新しい制度を実施するには県と業界が話しあう必要があり、両者の交流が深まった。

 その後、それを新しい産業につなげようという機運になり、02年度から産官学の「メディカルバレープロジェクト」を始めた(06年には「全国で4位、県独自で進める集積では全国一」(業界紙)になった)。

 こんどの事業はその延長であり、業界側(三重県薬事工業会が窓口)も積極的に応じた。規制を産業振興につなげるとは、さすが、越後屋(三越)、松坂屋、イオンを生んだ伊勢商人である。

 第5は、県庁マンのリーダーシップである。増田室長(現課長)は、室で政策を作り、メディカルバレープロジェクトの現場でそれを進め、また政策に戻った。

 それが「規制当局による産業振興」に結実した。大きいプロジェクトは、産業経済への投資であるとともに、人を育てる投資である。県庁マンは、人材の中心である。ここでも、十分に元をとっている。

 第6は、事業化の枠組。地域資源では特に、熱意と努力でヒット商品をつくった、でも単発だった、やがてその商品も勢いを失った、ということが多い。

 高い確率で成功を生み、それを続けるには、事業化の枠組(モデル)が鍵になる。

 県庁は今回「試作3点と、枠組の立案」を委員会に課した。本稿の第1と第2の点は、枠組を考える過程で得た。枠組から発想を得た試作品もある。

 第7は、共同でやる価値。知的財産を伏せたいので自社だけでやりたいが、自前では多くを試せない。事業では、結果の提出法を工夫することで、他社が行った開発サイクルを共有できた。

 7項目の1つをはずしても、いまの展開はない。11年度事業の成果は、6月14日から高知市で開かれる、産学連携学会で報告される。

<シルバー産業新聞 2012年6月10日号>

「遠望」カテゴリーの最新記事

シルバー産業新聞購読のご案内

発展する「シニアマーケット」の動向など、確かな業界情報はシルバー産業新聞から。

1年間(12回)
7,700円(送料・税込)
2年間(24回)
14,214円(送料・税込)
3年間(36回)
19,545円(送料・税込)

購読、書籍のお申込みはコチラ

  • 【お知らせ】電子版「シルバー産業新聞」
  • シルバー産業新聞申し込み
  • ハンドブック申し込み
  • SSL グローバルサインのサイトシール