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遠望
遠望158 元気ものたちが、やってきた2013年5月28日15時10分

 大学の新年度がはじまった。巣立った人たち、新しい人たち、教員にも大きい節目である。年度の替わり目は準備を含めて「シーズン」のような長さがある。日記になるが、たどってみよう。
 

 2月14日、3年生に向けた「講座配属の説明会」。学生は4年の4月から講座に所属して、卒業論文を書く。説明会には学科の学生が80名ほど、各講座の教員が5分ずつ登場して、研究内容を紹介する。
 

 3月半ばまで、3年生による「研究室訪問」。学生が興味のある研究室を訪ねて教員と話す。研究内容や講座の雰囲気、就職先など。話すうちに進路の相談や、世界はどうあるべきと議論することもある。筆者の講座へは16人やってきた。
 

 3月10日、前期入試の合格発表。胴上げをしている。ふだんは通路の場所だが、学生諸君には特別の場所になるのだろう。 学生たちの節目は、なるべく体験することにしている。講座をもつのは初めてなので現場をみる。これも、その一環である。
 

 3月25、26日、大学院と学部の卒業式。修士3人と学部1人が卒業した。学部2人が修士に進学した。
 

 3月26日、学生たちが謝恩会を開いてくれた。大学院で別の学科に進んだひとも来て20人ほど。謝恩会はこれまでしていなかったらしく、学生も教員も勝手が分からない。こんな感じですかね、といいつつ居酒屋でわいわい。
 

 3月27日、年明けから修士1年生たちとやってきた、雑談の時間(コーヒータイム)は、この日でひと区切り。彼らが何かを得たかは不明だが、何回か話したことで、互いに話しかけやすくなった。
 

 4月1日には、各社で入社式。その中にいるはずだが、消息はまだ聞こえてこない。その余裕がないのか、最初は研修をしているのか。
 

 4月には、来年度の就職に向けた面接が解禁された。新4年と修士2年の学生は、就職活動の大づめをむかえる。全員がすんなりいくわけでなく、急きょ相談ということも生じる。
 

 新4年生の各講座への配属希望人数が、4月1日に掲示された。我々の講座は定員4人で6人が希望。その後、希望者と面接して、4人が決まった。
 

 4月12日は入学式。午前は学部、午後は大学院。それぞれ3千人余と4千400人。ともに父兄の数は2倍近く。答えのない問題に立ち向かう、そのための問いを立ち上げる、それには教養が必要、世の中を変える役割、世界へ出でよ、広く触れあって謙虚に自己にむき合え、などのメッセージ。かくて新年度の体制は、教員2人、秘書2人、学生8人(大学院4人、学部4年4人)になった(大学院は修士2年が3人(別の講座と共同指導)と1年が1人)。
 

 新4年生には「ツメ込み」教育をやることにした。入口としていくつかの分析法や数学的な処理方法、出口として研究や論文とはどういうものか。本来、自分で考えて自分で課題を見つけてほしいが、就職活動(4年で就職する場合)、卒論構想の中間発表(7月)、大学院入試(8月)の準備と、彼らは結構いそがしい。
 

 そんなこんなを考えて、彼ら自身でたがいに教え合わせることにした。彼ら自身のなかに、各技法の専門家をつくっておくと、あとで互いに聞けばよい。教えることがよい学びになるし、教員の手間も省ける。さっそく、ゼミをはじめた。総勢10名ほど。その場で一同に向けて「ピンチ解析という方法は」と教えてくれる。「結局、塩辛い漬け物があったときに、薄いのと混ぜて中和するという感じです」。准教授が「本当かな~」という顔をしている。論文については、先輩の論文を読み、先輩の投影資料を用いて、なりかわって発表する。その準備のために論文を読むことが、実践的な輪講になる。中身を分からず話して珍プレーになったり、ほとんどを自分の意見に差し替えて伸び伸び話す猛者もいる。准教授が、中身をほめ、図をほめ、説明の入り方をほめ、声がはっきりしているとほめている。若者は、ほめるといくらでも元気になる。「材料から社会を考える」「社会のルールを使う側から、作る側へ」講座の理念を担い発展させる人材に育つことを期待している。

 

日本福祉大学客員教授

後藤芳一 


 

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