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遠望
遠望 「ひとにやさしいまちづくりを進める大田区民の会」(2)2012年5月28日06時34分

 やさしいまちは、ある特定の障害、あるいは障害のあるひとだけでなく、商業をするひとも含めた皆にやさしい必要がある。
バリアフリー教育は、「みんなちがう、そして、みんな同じ」を基本にした。

 ちがうとは、障害がそれぞれであり、同じとは、地域で暮らすひとたちが、考えと思いを寄せることである。それがノーマライゼーションではないか、と宮澤さんはいう。

 いまよく耳にする「まちづくり」「バリアフリー」「行政との協働」「提言と参加」を、この会は10年前に始めた。

 この間に国は、建物について1994年に制定したハートビル法は03年改正で対応を義務化し、00年に制定した交通バリアフリー法と合わせて、06年にバリアフリー新法にした。

 福祉分野では、進んだ地域の取組みが国の動きを主導する。大田区は、まちのバリアフリー化でそれをやった。

 大田区の取組みは何だったのか、改めて整理しよう。やはり、区民と行政の協力が特筆される。

 では、なぜそれができたのか。行政のせいばかりにせず、声をあげる時は責任も考えようという建設的態度(活動の路線)、他の地域の先進事例を学んで取りいれる柔らかさ(姿勢)、区議会議員として冴えた踏み込みをする奈須りえさん、包容力のある宮澤さんというリード役、活動を通じて磨かれたコアメンバー(体制)、それらと力を合わせた行政や鉄道(当局)がかみ合った。

 会の名は「ひとにやさしい」か「福祉にやさしい」か、1票差で決まった。「ひと」を考えたのは、ダウン症の子をもつ女性。

 「福祉という制度だけでは守りきれないものがある。もっと大きな名前をつけたい」と提案した(10年のあゆみから)。痛切な思いと強い意思が込められた「やさしい」である。

 会の活動は節目をむかえ、今後は区が中心に進める。区民が声をあげねば変わらなかったことが、当然の仕事として進められるのは利点である。

 一方、当事者が懸命に考え、試行錯誤で見つけてきたことも多い。これからも、先進の大田であることを期待する。

 コラムニスト 日本福祉大学 客員教授 後藤芳一 

<シルバー産業新聞 2012年5月10号>

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