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【福祉用具で解決! 介護の困りごと】 「布団から立ち上がるのが大変」  特殊寝台 (2017年)

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布団での困りごとを解決する「介護用ベッド」 

 布団に寝ていての困りごとは何種類かあると思います。例えば、「起き上がるのが大変になった」「布団から立ち上がるのが大変になった」「腰が痛くて夜眠れない」「息苦しくてなかなか眠れない」「布団を上げるのが大変になった」「布団だと食事がしにくい」「布団に寝ていると介護がしにくい」など、人によりそれぞれ困りごとは異なるでしょう。

 これらの困りごとは介護用ベッドと呼ばれる特殊寝台で解決することができます。

 特殊寝台にはモーターが3つ付き、背上げ機能・膝上げ機能・高さ調整機能という機能があります。これらの機能を使う事により、前述した困りごとを解決することができるのです。

 これらの困りごとを特殊寝台で解決できたのを事例でご説明してみましょう。

痛くて起き上がれないYさんの事例

 Yさんはご主人と二人暮らしの80歳の女性です。ある日踏み台に乗って天袋のものを取ろうとしたところ、バランスを崩して尻餅をついてしまいました。

 Yさんは痛くて起きれなくなり、ご主人に布団を敷いてもらって何とか布団に寝ることはできましたが、その晩から痛みは強くなり、翌朝起きると痛くて起き上がれません。隣県に住む娘さんと娘さんのご主人がYさんを総合病院に連れて行ってくれて整形外科を受診したところ、第11、12胸椎の圧迫骨折があるとのことでした。

 治療は痛み止めを飲んで家で安静にして、痛みが取れてきたら少しずつ動いて構わないという事でした。でも家に帰ってきてからが大変です。布団に寝たのはいいですが、トイレに行くために起き上がることも立ち上がることも痛くてできません。ご主人に頼んで引っ張り上げてもらってやっとの思いでトイレに行く毎日になってしまいました。

 娘さんが市役所に行って介護保険の申請をしたところ要介護2と認定され、ケアマネジャーの方に相談し、特殊寝台の導入をお願いすることにしました。

 特殊寝台のマットレスも硬過ぎず適度な柔らかさのものを頼むことができ、さらに特殊寝台は背もたれを少し上げ、膝も少し上げると、寝ている時の痛みが少しですが和らいできます。そして起き上がる時は背もたれを少し上げてベッドの柵に掴まれば何とか一人で起き上がることができ、立ち上がる時もベッドの高さを床から膝までの高さよりも少し高くしてベッドの柵に掴まると、布団から立ち上がるより簡単に、そして早くできるようになりました。これなら夜のトイレもご主人を起こさなくて済みます。

 布団の生活をしていたら起き上がるたびにご主人を呼び、引っ張ってもらい、起き上がっても痛みがでるのと力が入らないのとで、水分を控えてトイレを我慢しなければならないと思っていましたが、特殊寝台を使う事で「この夏はトイレを気にしなくて済み、熱中症や脱水にならないで過ごすことができ、本当に助かった」とおっしゃっていました。

 

高齢者生活福祉研究所 所長 加島守さん

 1980年医療ソーシャルワーカーとして勤務後、 理学療法士資格取得。 越谷市立病院、 武蔵野市立高齢者総合センター補助器具センター勤務を経て2004年10月高齢者生活福祉研究所を設立し現職

 

福祉用具の日しんぶん2017

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