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介護保険・行政診療報酬改定 入院~在宅まで栄養介入拡充2020年4月30日07時05分

0408dt.jpg 4月施行の診療報酬では栄養関連の改定項目が際立った。施設・在宅への栄養情報提供に係る加算の新設、院外管理栄養士との連携による外来・在宅栄養指導など、入院・外来・在宅の各現場で管理栄養士の役割と評価がより明確に。日本栄養士会理事・原純也氏(武蔵野赤十字病院栄養課課長)は「要望は概ね受け入れられた。地域を巻き込む栄養ケアの仕掛けづくりにしたい」と手ごたえを感じている。

入院:退院時の管理栄養士連携

 新設の「栄養情報提供加算」(50点)は、退院後の切れ目のない連携が目的。入院中の栄養管理に関する情報を施設・在宅担当の医師または管理栄養士へ提供することで算定ができる。

 原氏は「栄養に関しては従来、看護師が作成する『看護サマリ』に記載欄はあるが、数行程度の情報に限られており、適切な情報量ではなかった。今回の報酬改定で、栄養情報提供書を用いた管理栄養士どうしの詳細な連携がはかられる」と評価。2018年の同時改定で介護報酬に「再入所時栄養連携加算」が新設されたことに触れ、「栄養の連携が診療・介護報酬の双方で評価されたことは大きい」と話す。

 同会では既に17年より、栄養情報書の書き方等に関する研修を実施。これまで2000人以上が受講している。情報提供時に、特に注意すべきポイントとして同氏は食形態の齟齬を指摘する。

0408dt2.jpg 以前、地域の施設80カ所に対し、摂食嚥下リハビリテーション学会の学会分類に該当する食形態の名称を聞いたところ、一つの分類に対し77通りの名称が挙がったという。「例えば『全粥食』と言っても病院・施設で物性はバラバラ。ここの共通言語化が進めば、受け入れ側での摂食・嚥下評価の負担は確実に軽減できる」と展望を語る。

リハへの栄養介入強化

 回復期リハビリテーション病棟で最も報酬が高い「入院料1」については、これまで努力義務だった専任・常勤管理栄養士の配置を必須化。入院料2〜6についても新たに努力義務に位置づけ、リハビリにおける栄養管理の充実を促す。

また、鼻腔栄養や胃ろう患者へ摂食嚥下機能の回復を支援する「経口摂取回復促進加算」は「摂食嚥下支援加算」(200点)へ名称を変更。施設基準を「摂食機能療法を担当する専従・常勤言語聴覚士1人以上」から「摂食嚥下支援チーム」に拡充した。構成員は▽医師または歯科医師▽看護師▽言語聴覚士▽薬剤師▽管理栄養士▽歯科衛生士▽理学療法士または作業療法士――とし、ここでも管理栄養士の関与が明記されている。

外来・在宅:栄養指導の外部連携型

 診療所における外来栄養食事指導、在宅患者訪問栄養食事指導については、他の医療機関や栄養ケア・ステーションの管理栄養士と連携した実施も認める(外来・初回の場合、自院260点/他院等250点)。原氏は「今後、病診連携の一つの形となる。地域で活躍する管理栄養士が増えることに期待したい」と強調。「栄養介入により治療成績が良くなれば、自院での管理栄養士の雇用も促進される」と話す。

 また、外来栄養指導は2回目以降、電話等の情報通信機器を用いた遠隔での実施も可能に(対面200点/オンライン180点)。「栄養食事指導が必要な人は対面が適しているが、平日の日中は仕事をしている人や、食事面のアドバイス等を家族も一緒に聞きたいといった人には有効な手段となるだろう」(同氏)。

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