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プリズム・社説 「プリズム」 (2017年11月10日号)2017年11月10日09時00分

 福祉用具事業者は声を上げなければならない。このほど開かれた介護給付費分科会で、来年10月から導入される上限価格制の更新を毎年実施にする方針案が国から示された。上限価格制の導入は、「外れ値」と呼ばれる一部の高額なレンタル価格の排除が目的だったはずだ。「外れ値」となる平均価格の数倍以上の高価レンタルは、全貸与件数の1%以下だと言われている。これに対して、今回の上限価格制は1度の運用で、最高価格から件数で16%程度のレンタル契約が認められなくなる。上限制の導入が「外れ値」対策であるとするならば、1度だけで「外れ値」は、今後一切なくなる。そればかりか、1度の上限価格の運用を行うと、平均貸与価格は2~5%程度下がる(本紙試算)ので、3%程度とされる経営実態調査での福祉用具貸与の収支差は吹っ飛んでしまうだろう。それを毎年実施すると、福祉用具レンタル事業はどうなるのか。

 福祉用具貸与は、前々回の2012年改正で、個別サービス計画の利用者への説明と交付が義務づけされた。ケアマネジャーへの交付も18年4月から義務になるが、すでに相当割合でケアマネジャーへ貸与計画書は交付されている。ケアマネジャーの個別計画書の交付は、福祉用具貸与がダントツに多いという調査結果もある。同じ18年4月から、複数の製品でスペックと価格を提示して利用者自身が選択する仕組みも導入される。レンタル事業者の業務量が増えるのは間違いがないだろう。さらに18年10月からは、契約する用具の全国平均貸与価格を提示することも求められている。収支差がなくなると、サービス継続が困難になる。

 価格には、用具の価格(購入代金、搬入設置費、メンテナンスや保管費用など)のほか、用具の選定や説明、サービス担当者会議などへ参加の人件費、スキルアップのための研修費用などのコストが含まれる。福祉用具事業者が、自由価格制の中で、民間事業者として創意工夫して、在宅介護を支えている事実を国は受け止めなければならないだろう。このままでは、貸与事業所だけでなく、在宅介護が危うくなる。

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